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解決事例一覧

遺言書と生命保険金による取得差が生じた相続について、遺留分問題を協議により解決した事例

2026.09.04
年齡 60代
ご相談者様の状況 被相続人の息子・娘
遺産の種類 不動産・上場株・現金・預貯金・生命保険金
ご相談分野 遺留分侵害額請求
担当弁護士 所属弁護士
解決までの期間 約2年

ご相談時のご状況

お母親がお亡くなりになったことをきっかけに、相続についてご相談いただきました。
被相続人であるお母親は、生前に遺言書を作成しており、遺言に基づいて相続手続きを進める状況でした。
一方で、特定の相続人が多くの財産を取得する内容となっており、さらに生命保険金についても、その受取人が特定の相続人に指定されていました。その生命保険金は、相続財産全体と比較しても大きな割合を占めており、相続人間の取得額に大きな差が生じていました。
依頼者は、遺言の内容や生命保険金の取得状況を踏まえると、自身の遺留分が侵害されている可能性があるのではないかと考え、適正な権利を確認するため当事務所へ相談されました。
しかし、遺留分侵害額請求を検討するためには、単に遺言の内容を確認するだけではなく、相続財産の内容、生前贈与の有無、不動産の評価、生命保険金の取得状況などを総合的に確認する必要がありました。

解決に向けた当事務所のアドバイス・対応

当事務所では、まず遺留分侵害額を適切に算定するため、被相続人の財産関係を調査しました。
具体的には、遺言書の内容を確認するとともに、預貯金、不動産その他の財産について調査を行いました。また、被相続人から一部の相続人に対して行われた生前贈与の有無についても確認しました。
さらに、特定の相続人が受け取った生命保険金についても確認を行い、遺留分の算定にあたってどのように評価すべきか検討しました。
これらの調査結果をもとに、各相続人の取得財産を整理し、依頼者の遺留分侵害額を算定しました。
そのうえで、相手方に対して遺留分に関する請求を行い、算定根拠や法的な考え方を説明しながら協議を進めました。
相続人間だけで話合いを行う場合、財産の評価や法的な考え方について認識の違いが生じやすく、解決が困難になることがあります。本件では、弁護士が代理人として間に入り、客観的な資料に基づいて協議を進めることで、双方が納得できる解決を目指しました。

解決にあたってのポイント

本件では、遺言書が存在する場合でも、相続人の取得状況によっては遺留分侵害額請求が問題となることがポイントでした。
特に、生命保険金については、一般的な相続財産とは異なる取扱いとなるため、単純に遺産分割の対象財産として考えるのではなく、遺留分との関係を踏まえて慎重に検討する必要があります。
また、生前贈与や不動産評価など、複数の事情を考慮したうえで遺留分額を算定する必要がありました。
本件では、遺言内容、相続財産、生前贈与、生命保険金の取得状況を総合的に確認し、適正な請求内容を整理したうえで相手方との協議を行いました。その結果、最終的には合意書を締結し、裁判手続に進むことなく解決することができました。
遺留分に関する問題は、遺言書が残されている場合や生命保険金が関係する場合など、個別事情によって判断が大きく異なります。自身の権利が侵害されている可能性がある場合には、財産関係を整理したうえで専門家へ相談することが重要です。

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