親が認知症になってしまったら
認知症を発症し、判断能力がなくなってしまうと、一切の契約行為ができなくなります。
お子さんの立場からしても、よくわからずに不要な買い物をしてしまわないか、言いくるめられて大きな契約をしてしまわないだろうかなど、不安を感じられる方も多いでしょう。
ご両親の判断能力に不安が出てきた、もう一人では生活ができない状態になってしまっているというような場合は、お金の引き出しや生活に必要な身の回り品の購入を始め、各種契約手続、住んでいる家の修繕、財産の管理や売却など、本人にとって必要なことを代わりにできる存在として、「成年後見人」が必要になります。
家族が成年後見人になることもできます

ご本人の成年後見人として、弁護士が就くこともできますが、ご家族が後見人になる形でも構いません。
ただし、成年後見人になるには、家庭裁判所で審判を受けないといけません。
本人に代わって、本人の生活に必要なことを誰がどう管理していくのかを決めたうえで、裁判所から許可を貰えないと後見人にはなれませんので、その辺りをきちんと定めて、申し立てを行います。
ただし、財産状況や後見人候補者の状況を見たうえで、親族が後見人になる許可が貰えないこともありますので、その時は専門家を後見人として指定するような形になります。
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後見制度(任意後見・成年後見)
成年後見人がいなくて困ることは?
認知症によって契約行為ができずに一番困ることが、両親ご本人が相続人として遺産分割をしなければいけないときです。
判断能力がない状態では本人が遺産分割協議書に印鑑を押すことができず、相続手続がストップしてしまいますので、こうなると必ず後見人を就けなければいけなくなります。
それ以外でも、認知症になってしまった親が一人で生活をするのが難しいので、実家を売却してそのお金で施設に入れたいというような場合でも、家の名義が本人であれば判断能力がない状態での売買契約はできませんので、ここでも後見人の選任を検討せざるを得ません。
成年後見人を就けるには意外と時間がかかる
何か契約行為を行わなければならない事態が発生してから、急ぎ後見人を就けなければと動かれるケースもありますが、後見申立をするとなると、準備をして申立を行い、家庭裁判所の審判が出るまでに4~5ヶ月程度は時間がかかります。
急ぎ現金を作るために今すぐ資産を売却しないといけないなど、緊急性の高い状況であっても、後見人が就くまでは動きようがありませんので、その間どんなに状況が悪くなろうとただ待っておくしか方法がなくなります。
両親ご本人の状態を見ながらにはなりますが、いざ法律行為を行わなければならないときが来たときには、すぐに対応できるようにしておけるよう、認知症の症状が出始めていると感じられたら、まずは早めに弁護士にご相談ください。


