| 年齡 | 60代 |
|---|---|
| ご相談者様の状況 | 相続人本人 |
| 遺産の種類 | 不動産・上場株・現金・預貯金 |
| ご相談分野 | 相続手続/相続登記/遺産分割 |
| 担当弁護士 | 久富 達也 |
| 解決までの期間 | 約5ヵ月 |
ご相談時のご状況
ご相談者様は、お母様のご逝去に伴う遺産整理についてご相談に来られました。
遺産の大枠は把握されており、預貯金の入出金履歴も通帳から確認できる状態で、一部資金はご相談者様が引き出し保管されていました。
遺産の内容は主に以下のとおりでした。
現預金
約1,000万円
不動産(実家)
売却後の手残り見込み約1,000万円
株式
80株
不動産については売却方針であるものの、相続人である弟様との遺産分割協議が進んでおらず、手続きが停滞している状況でした。
特に、
- 弟様と連絡が取りづらい
- ご相談者様ご自身も心理的な負担が大きく、話し合いを進められない
といった点が大きな課題となっていました。
また、任意後見契約公正証書が作成されているものの、発効状況が不明であり、法的整理の必要性も考えられる事案でした。
解決に向けた当事務所のアドバイス・対応
当事務所では、まずご相談者様が主体的に話し合いを進められるよう、
実務的かつ現実的な分割案をご提案しました。
具体的には、「遺産総額を概ね2,000万円と整理し、双方1,000万円相当ずつ取得する前提で、不動産を取得するか現預金を取得するかを弟様に選択いただく」というシンプルな方針を提示しました。
そのうえで、状況に応じた関与レベルとして以下の選択肢をご案内しました。
- 協議成立後の遺産分割協議書作成
- 協議内容の整理・助言を含めたサポート
- 交渉困難な場合の代理交渉・調停対応
結果として、当事務所の助言を踏まえ、ご相談者様と弟様との間で協議がまとまり、当事務所にて遺産分割協議書を作成いたしました。
その後、
- 金融機関での預貯金解約手続き
- 不動産の相続登記
- 株式の名義変更
まで一括して対応し、遺産整理を円滑に完了させました。
解決にあたってのポイント
本件のポイントは以下の3点です。
① 分かりやすい分割方針の提示
相続人間で感情的な対立や意思決定の停滞がある場合、
「選択肢を提示する形」にすることで、協議を前に進めやすくなります。
② 不動産の評価に関する実務的整理
不動産は評価方法によって分割の公平性に影響が出ますが、
本件では売却前提として概算価値で整理することで、早期解決を優先しました。
③ 手続きの一括対応による負担軽減
相続は、協議だけでなく、金融機関対応・登記・株式手続など多岐にわたります。
これらを一括して対応することで、ご相談者様の心理的・実務的負担を大きく軽減しました。
本件のように、「大きな争いではないが、話が進まない相続」についても、適切な整理と関与により、スムーズな解決が可能です。