| 年齡 | 70代 |
|---|---|
| ご相談者様の状況 | その他 |
| 遺産の種類 | 不動産 |
| ご相談分野 | 相続人調査/相続登記/遺産分割 |
| 担当弁護士 | 菰田 泰隆・松﨑 洋二 |
| 解決までの期間 | 約11ヵ月 |
ご相談時のご状況
ご依頼者様は、ご主人のご両親名義の土地・建物について、相続手続を進めたいとご相談に来られました。ご両親の遺産分割が終わらないうちに、そのお子様であるご主人やごきょうだいも亡くなられ、相続が重なる「数次相続」が生じていました。
ご家族で戸籍を集めて相続人を調べていましたが、関係者が多く、一部の相続人とは連絡も取れていない状況でした。また、ご主人には全財産をご依頼者様に相続させる公正証書遺言があり、その内容を踏まえて、今回の協議に参加する方を整理する必要がありました。
不動産は居住者の転居により空き家となっており、ご家族は売却や一部の土地の活用を検討していました。相続関係の調査と、他の相続人との協議を当事務所にご依頼いただきました。
解決に向けた当事務所のアドバイス・対応
当事務所では、お預かりした資料を確認し、不足する戸籍や戸籍の附票を取り寄せ、相続人と連絡先を調査しました。公正証書遺言も確認し、数次相続を経て誰が権利を承継しているかを整理したうえで、相続関係図や相続人への説明書面を作成しました。
当初は不動産を売却して代金を分ける方法や、土地を分けて取得する方法も検討しました。その後、ご依頼者様が不動産全体を取得する希望を固められたため、他の相続人に金銭を支払う方法で協議を進めました。一部の相続人とは相続分の譲渡を進め、別の相続人3名とは代償金の金額や支払条件を調整しました。
不動産の査定書や解体費用等の見積書を確認し、財産の取得に伴う費用を整理しました。税理士部門・司法書士部門にも確認し、取得後に一部を売却する場合の費用の概算をご説明して、ご依頼者様の判断を支援しました。
協議により、ご依頼者様が不動産を単独取得し、相手方3名へ合計900万円の代償金を相続登記完了後1ヵ月以内に支払う内容で合意に至りました。合意内容を遺産分割協議書にまとめ、署名・押印と必要書類の収集を進めました。
相続関係が複雑であったため、登記に先立ち、法務局に登記方法や必要書類を照会し、司法書士部門と連携して手続を進めました。2026年10月9日に相続登記が完了し、同月15日には相手方3名全員の代償金の着金確認も取れ、ご依頼の相続手続が終結しました。
解決にあたってのポイント
本件では、長く名義変更がされていなかった不動産について、戸籍と遺言書を確認し、複数の相続を経た権利関係を整理したことが出発点となりました。ご家族が集めた資料も活用しながら、協議に必要な相続人と連絡先を確認しました。
ご依頼者様が取得後にどのように不動産を活用したいかを確認し、査定資料や費用の概算を踏まえて遺産の分け方を具体化しました。不動産を単独取得する方針に合わせ、代償金の金額と支払期限を協議書に明記しました。
協議書の作成後も、複雑な相続関係に対応した登記の準備、登記完了の報告、代償金の振込案内と着金確認まで支援しました。合意の成立から、その内容の実行まで継続して対応した事例です。