| 年齡 | 50代 |
|---|---|
| ご相談者様の状況 | 被相続人の息子・娘 |
| 遺産の種類 | 不動産・現金・預貯金 |
| ご相談分野 | 相続登記/遺産分割 |
| 担当弁護士 | 所属弁護士 |
| 解決までの期間 | 約5ヵ月 |
ご相談時のご状況
ご依頼者様は、お父様が亡くなられたことに伴い、遺産分割協議書の作成についてご相談に来られました。相続人は、お母様、お兄様、ご依頼者様の3名で、遺産には複数の不動産と預貯金がありました。
ご家族では、不動産を兄弟それぞれが取得し、預貯金をお母様が取得する方針でした。一方、お母様は認知症の診断を受けており、協議を進める上での判断能力にも留意する必要がありました。また、手が不自由で、書類への記入にも負担がある状況でした。
解決に向けた当事務所のアドバイス・対応
当事務所では、ご相談時に伺ったお母様の状況を踏まえ、成年後見制度についても説明した上で、遺産分割協議書の作成を受任しました。
ご家族のご希望と財産資料を確認し、不動産をお兄様とご依頼者様に、預貯金をお母様に分ける内容の協議書を作成しました。協議書に記載していない財産や、後日判明した財産については、改めて相続人全員で協議する内容としました。
不動産の記載に当たっては、登記情報と固定資産評価証明書を照合しました。記載に相違がある部分や未登記の建物についても、各資料を確認して協議書に反映しました。
作成後、お母様の住所をご依頼者様が代筆してよいかとのご質問がありました。そこで、金融機関と司法書士部門に確認し、住所・氏名をあらかじめ印字した書式へ変更しました。住民票の情報を反映して再送付し、郵送による書類の回覧を調整しました。
その後、記入・押印済みの協議書と相続人3名分の印鑑証明書を受領し、書類を確認しました。相続登記については司法書士部門と連携し、必要資料の案内や受渡しを行いました。最終的に、ご家族の合意内容に沿った遺産分割協議書を整え、不動産の相続登記も完了しました。
解決にあたってのポイント
本件では、遺産の分け方を正確に書面化することに加え、お母様の身体状況に合わせた書式の調整がポイントとなりました。金融機関と司法書士部門に事前確認を行い、住所・氏名を印字することで、手書きの負担を軽減しながら書類を整えました。
また、複数の不動産について資料を照合し、未登記建物も含めて協議書に記載しました。後日判明する財産の取扱いも定めることで、今回の協議の対象と今後協議する事項を明確にしました。
認知症の診断がある場合には、診断名だけでなく、遺産分割の内容を理解し判断できるかに留意する必要があります。本件でも、ご相談時の状況を踏まえて成年後見制度を説明するとともに、書類への記入が難しいという身体面の事情には、書式の工夫で対応しました。