遺産相続で揉めてしまったら…
「相続で揉めているということを周りに知られたくない」
「家族の問題を相談するのは少し気が引けてしまう」
といった感情をお持ちの方がもしいらっしゃいましたら、まずは、あまり気に病まれなくて大丈夫ですとお伝えしたいです。
相続というのはお金の問題になるので、ご家族の仲の良し悪しとは無関係に、お互いの意見が一致しないケースもあります。
これまでたくさんの方の悩みをお伺いしてきましたが、必ずしも仲が悪いから遺産相続で揉めてしまうわけではありませんでした。
そこまでに至る原因は色々ありますが、「純粋にお金が欲しい」「関係性が希薄だったので接点がなさすぎて話が進まない」「介護していたことを評価してほしい」「金銭的援助をしていたことを考慮してほしい」「自分が一番親に愛されていた」など、これまでに手をかけてきた度合いや、愛情の感じ方など、理由はご家族によってさまざまです。(もちろん、長年仲が悪かったという方もいらっしゃいますが。)
感情的な対立だと話が一向にまとまらない
今までご相談を見てきて、感覚としては8割から9割ぐらいは感情論で揉めておられます。
というのも、実際に遺産がどれぐらいあるのかを見たうえで、法定相続分上で各自が貰える金額というのは皆様きちんと理解していらっしゃいます。
ですが、そのうえで、「それはわかるんだけど…もっと欲しい」とか、「あの人には渡したくない」という感情が出てきてしまっているんですね。
ここで出てきているのは法的な話ではないので、水掛け論にしかなりません。
そのため、自分たちだけで話していても一向に進まず、結果として、数年たっても相続の話がまとまらず、埒が明かないというような状態になってしまいます。
期間が長期化するにつれ、お互い意地になってしまうこともあり、より悪い方向に行きやすくなりますので、相続の話をしていく中で、揉めそうな雰囲気だな、揉めていると感じたときは真っ先に弁護士に相談にお越しください。
第三者による意見のすりあわせが解決への肝
揉めている協議をまとめる際に重要な点は、お互いの感情論を解きほぐすところにあります。
ご家族であっても、お互い違う人間である以上、過去の出来事1つにしても、向こうには向こうの見方があり、こちらにはこちらの見方があります。
いずれもお互いの正義を主張しているだけで、どちらが正解というわけでもないです。
そのため、それを読み解いていき、何故行き違いが生じているのかを整理します。
弁護士は、お互いと話しながら、なんとかすり合わせができないかを試みていきます。
これらのすり合わせができれば、裁判までせずとも話をまとめられるので、お互いの意見が対立してしまった状況であれば、やはり第三者が客観的視点で間に入ることが大事だと考えます。
なお、弁護士が間に入った話し合いですら決着がつかなそうだという場合は、裁判所を使った調停やその先の審判を見据えて動かないといけない段階になってきます。
裁判所を使うとなると、後々の準備として証拠集めや法律論が出てきますので、弁護士は、協議の段階からその後の動きを予測しながら協議を進めていくこととなります。
なるべく弁護士による交渉での解決を
当事務所でも、まずは話し合いでの解決をするべくサポートを行い、それでも交渉が決裂してしまいそうだとなった場合は、調停・審判を使った解決を行います。
やはり、裁判となると問題の解決までに長期化してしまい、時間的にも金銭的にも負担が大きくなってしまうため、できるだけ裁判までいかせずに話をまとめていくよう試みています。
もちろん、状況によっては最初から調停を行った方が良いケースもありますので、まずは無料相談でお話をお伺いし、弁護士が最適な方針をご提示させていただきます。
補足としてですが、遺産分割協議をどのような内容でまとめるかで相続税の金額も変わってきます。
話し合いが決着しさえすればそれで良いという訳ではなく、分け方は決まったけど相続税の金額が高くなってしまったとなるとそれは勿体ないことです。
当事務所では、相続税も加味しながら遺産分割方法のご提案をしていきますので、その点を含めてぜひ一度ご相談ください。