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寄与分

◆ このような方はNexill&Partners Groupへご相談ください

  • 被相続人の財産を増加させた方
  • 被相続人の生前の療養看護・介護を特に行った方
  • 被相続人の事業を手伝っていた方

寄与分・特別寄与料

寄与分とは

共同相続人のなかに被相続人の財産の維持形成に特別に寄与をした者がいたとします。
この特別の寄与を考慮し、この者に対して特別に与えられる相続財産への持分のことを寄与分といいます。

寄与分権者の範囲

寄与分の権利を有する者(以下「寄与分権者」という。)は、相続人です。民法904条の2は「共同相続人中に・・・・・・特別の寄与をした者があるときは」と規定されています。
これに対して、相続人の配偶者、相続人の子、相続人の内縁の妻は、相続人ではありませんので、寄与分権者にはあたらないものとされています。

被相続人の財産への維持・増加への寄与

寄与分として考慮されるには、被相続人の財産の維持または寄与でなければいけません。単なる精神的な支援だけでは、寄与分の対象にはなりません。民法は被相続人の事業に関する労務の提供、被相続人の事業に関する財産上の給付、被相続人の療養看護を例示的に挙げています(904条の2第1項)。

事業等に対する財産上の給付

民法第904条の2第1項に定める「事業」については、被相続人が個人として営む農業、漁業、商業等の事業がこれに当たるものとされています。
これに対して、被相続人の個人事業ではなく、被相続人が経営する会社に対し相続人が財産上の給付を行った場合に寄与分が認められるかについては場合によるところがあります。

療養看護

民法904条の2は「被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、・・・・・・」とし、明文上で、療養看護が寄与分として考慮され得ることを明記しています。
一方で、一定の親族間には、民法上、互いに扶養をすべき義務(民法877条、752条、730条)が課されています。そこで療養看護については、多くの場合、民法上の扶養義務の範囲を超える内容の療養看護であって初めて、寄与分として考慮され得ることとなります。

寄与分の算定方法

寄与分の算定方法については、民法904条の2第2項において、「寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して」決めることとされています。また、具体的な金額を積み重ねて寄与分を認めたケースと遺産の一定割合により寄与分を認めたケースあるいはその両方を採用したケースがあります。

寄与の類型としては主に5つあり、①家業従事型、②出資型、③財産給付型、④扶養型、⑤療養看護型があるものとされています。

① 家業従事型

被相続人が農業等の自営業を手伝っていたような場合、長年にわたり相続人が無償でその家業を手伝っているようなケースです。この場合寄与分の金銭的評価が困難な場合が多いですが、農業につき農作業標準賃金を基準として評価をした事例があります。

② 出資型

相続人が被相続人の家業に資金を提供して寄与するケースで、寄与の評価は明確です。
なお、被相続人が会社経営をしていたような場合であっても、実質が個人企業に近く、被相続人とは経済的に極めて密接した関係にあり、しかも相続人の援助と資産の確保との間に明確な関連がある場合には、会社に対する資金の提供も寄与になるとする裁判例があります。

③ 財産給付型

夫婦が共働きにより得た収入で不動産を購入し、夫の名義にしている場合や、子供の得た収入の一部で家計を助けながらその家計の中より、住宅ローンを支払って被相続人名義で不動産を購入したような場合です。これは家計への援助が、資金提供ということから、その寄与の評価が明らかな場合が多いですが、被相続人の財産の形成にどの程度寄与したかについては評価が困難なこともあります。

④ 扶養型

通常、子から被相続人である親に対する扶養や夫婦間の扶養は特別の寄与に当たらないとされていることから、扶養による寄与分の評価は明確にするのが困難ですが、相続人が得た給与所得で被相続人を扶養していた場合に給与所得額を基準として評価した事例もあります。

⑤ 養護看護型

被相続人を自宅で療養し、介護した場合において、家政婦紹介所扱いの協定料金を基準として評価した事例があります。

このように、寄与は類型化されてはいるものの、実際はこの中の1つだけに該当するというのは少なく、多くは組み合わせによる寄与が多いといわれています。

寄与分を定める手続

寄与分は、まず共同相続人全員の協議によって定められますが、その協議が調わないとき又は協議ができないときは、家庭裁判所の審判によって定められます。

特別の寄与

寄与分として考慮されるには特別の寄与と評価されるものでなければならなりません。夫婦間の同居・協力・扶助義務(752条)、兄弟姉妹間の扶養義務(877条1項)直系血族・同居親族間の扶助義務(730条)といったように法律で定められた義務の履行としての行為はたとえ、「被相続人の財産の維持・増加」に貢献したとしても、それが当該義務により期待されている範囲内のものを超えるものでなければ、「特別の寄与」としては評価されません。

特別寄与料

平成30年の民法改正で追加された規定です。これまで、相続人でなければ寄与分を請求できなかったものを、相続人でない親族まで拡張した規定です。
被相続人に対して、無償で療養看護その他労務の提供をしたことにより、被相続人財産の維持又は増加について特別の寄与をした者は、特別寄与者が相続人に対し特別寄与料の支払いを請求することが出来ます。家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して特別寄与料の額を定めるものとされています。

Nexill&Partners Groupの強み

寄与分や特別寄与料は、その価格算定が非常に難しく、相続税における財産評価と同じように様々な事柄の財産的価値を評価しなくてはなりません。また、寄与分や特別寄与料があると相続税にも変化を及ぼしますので、相続税申告を見据えた主張が必要になります。
Nexill&Partners Groupは、税務に関するノウハウがあり、相続税申告まで踏まえたアドバイスが可能ですので安心してご相談下さい。

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