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解決事例一覧

「争うか迷ったとき」に寄り添った相続サポートのケース

2025.11.25
年齡 60代
ご相談者様の状況 相続人本人
遺産の種類 不動産・現金・預貯金
ご相談分野 遺産調査
担当弁護士 國丸 知宏
解決までの期間 約5ヵ月

ご相談時の状況

依頼者様は、お父様が亡くなられた後、相続手続きについてどのように進めるべきか分からないということで当事務所へご相談いただきました。お父様とは長年疎遠で、遺言が存在する可能性があるものの内容は不明で、預金や不動産などの財産がどの程度残っているのかも把握できていない状況でした。
依頼者様は、「相続できるものがあるなら手続きしたいが、遺言がある場合どうなるのか」「生前に不自然な引き出しや贈与があったように見えるが、それが相続に影響するのか」など、複数の不安を抱えておられました。そのため、まず「状況を正しく把握したい」「法的に何が可能なのか知りたい」という目的でご依頼を受けました。

当事務所の対応

受任後は、まず相続関係と財産状況を整理するところから始めました。
遺言の有無を調査したところ、お父様は、他の相続人に全財産を相続させるという内容の公正証書遺言を作成されていたことが分かりました。
また、複数の金融機関へ照会をかけ、預金残高や生前の入出金履歴を確認しました。不動産についても名寄帳や固定資産評価額を取得し、資産価値の全体像を整理していきました。
調査結果が揃った段階で、依頼者様と改めて今後の方針を相談しました。
依頼者様としては、他の相続人に対し、遺留分侵害額請求を行う選択肢もありましたが、ご家族との関係や精神的負担、時間と費用とのバランスを慎重に検討された結果、「争うことが必ずしも最良ではない」と判断され、請求は行わないという決断をされました。
依頼者様は最後に「調べたからこそ納得できた。何も知らないまま終わるのとは全然違う」とお話しされ、安心された様子で手続きを終えられました。

まとめ

相続は、遺言書が存在する場合でも「何ができるのか」「どこまで主張できるのか」が分からず、不安を抱えたまま時間だけが過ぎてしまうケースが少なくありません。本件のように、すぐに争うのではなく、まず状況を整理し、法的に取り得る選択肢を把握したうえで進めることは、結果として最も納得感のある相続判断につながります。
当事務所では、相続紛争に限らず、今回のように「まず知りたい」「判断したい」という段階からのご相談にも対応しています。遺言や財産内容が不明で不安を感じている方や、相続に踏み出せず困っている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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