相続は誰かが亡くなると同時に必ず発生します。
亡くなられた方名義の口座解約手続き、各種税金の支払い、介護施設の解約手続きなど、亡くなられた方に関するものすべてを精算する、これこそが相続手続ともいえます。
ただし、これらの手続きをするにあたって、単に関係各所に相続人である旨を伝えるだけでは手続きは行えず、適切な必要書類を収集する必要があります。
戸籍を収集するにあたっては、まず法定相続について理解することが大切です。
法定相続とは、その名の通り「法律で定められた相続」です。
亡くなられた方の親族のうち、誰が相続人となり、各相続人がどの割合で相続できるかは、民法によってすべて定められています。
この法定相続というのがあらゆる場面での基本形となります。
例えば相続人同士で話し合って分割方法を決める「遺産分割協議」の場面においても、民法の規定に基づいて相続人となった者全員が参加する決まりとなっています。なお、全員が参加しなかった場合は、その協議は無効となります。
そのため、民法で定められている「法定相続人」が誰にあたるのかは、今のうちから把握しておいたほうが良いかもしれません。
法定相続人が誰なのかを簡単に説明すると、亡くなられた方の配偶者が生存している場合は、配偶者は必ず相続人になります。
配偶者以外は、以下の順番で配偶者と一緒に相続人となります。
第二順位:亡くなった人の直系尊属・・父母や祖父母など
第三順位:亡くなった人の兄弟姉妹・・兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子ども
上記をもとに、ご自身の家系図を作成してみましょう。
そうすると、現在の法定相続人が誰なのかがわかってくるのではないでしょうか。