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遺産相続コラム

各普通方式の特徴

2016.05.24

自筆証書遺言は、作成費用がかからず、遺言の存在やその内容を秘密にできる一方、遺言書の紛失、偽造、改ざんの危険性が高いです。また、法律の専門家が作成に関与しないため、方式不備で無効となる場合や、文意不明により遺言の効力をめぐる紛争が生じる場合が多いです。

 公正証書遺言は、法律の専門家(公証人)が関与するので、方式不備のおそれが少なく、遺言の効力をめぐる紛争も生じにくい形式といえます。遺言の原本が公証役場に保管されるので紛失・偽造・改ざんのおそれもありませんし、公正証書遺言は、家庭裁判所の検認手続を経ずに内容を実現できる唯一の遺言方式です。しかし、作成手続が多少面倒で費用もかかるほか、遺言の存在やその内容がすべて他人(公証人及び証人)に知られてしまう点でデメリットがあります。

 秘密証書遺言は、公正証書遺言と同様に、法律の専門家(公証人)が関与することで他人による偽造・改ざんのおそれを減らすことができ、尚且つ、遺言の存在を明らかにしつつもその内容を他人に秘密にできる点で公正証書遺言とは異なるメリットがあります。

 

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