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相続した不動産をすぐ売却する場合でも相続登記は必要?

2026.09.14

親などから相続した不動産について、自分で住む予定がなく、相続後すぐに売却することを検討する場合も考えられます。
このような場合、「どうせ売却して買主の名義になるのであれば、一度相続人の名義に変更する必要はないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、相続した不動産を売却する場合には、原則として、まず相続登記を行い、その後に買主への所有権移転登記を行うことになります。

 

売却予定の場合でも相続登記が必要

不動産の所有者が亡くなった場合でも、登記簿上の名義が自動的に相続人へ変更されるわけではありません。
そのため、相続登記が行われていなければ、登記簿上は亡くなった方が所有者として記載された状態となります。
一方、不動産を売却し、買主への所有権移転登記を行うためには、現在その不動産を相続している人を登記上明らかにする必要があります。
そのため、まず亡くなった方から不動産を取得した相続人への相続登記を行い、その後、売買を原因として相続人から買主への所有権移転登記を行うという流れが一般的です。
売却する予定があるからといって、相続登記を省略して、亡くなった方の名義から直接買主の名義へ変更することはできません。

 

売却の準備と相続登記は並行して進めることもできる

相続登記が完了するまで、不動産の売却に関する準備を一切進められないというわけではありません。
例えば、不動産会社へ査定を依頼したり、売却条件について相談したりすることは、相続登記の手続と並行して進めることも考えられます。
ただし、最終的に買主へ所有権を移転するためには、相続登記を行い、相続した人の名義を登記簿上に反映させる必要があります。
売却を検討している場合には、売却手続を進める一方で、相続登記に必要となる戸籍などの書類についても確認しておくと、その後の手続を進めやすくなるでしょう。

 

相続人が複数いる場合

相続人が複数いる場合には、その不動産を誰が相続するのかについて確認が必要になることがあります。
例えば、父が亡くなり、配偶者と子が相続人となった場合、遺産分割協議によって、特定の相続人が不動産を取得することも考えられます。
この場合には、遺産分割協議の内容に基づいて不動産を取得する相続人への相続登記を行い、その後、その相続人から買主への所有権移転登記を行うことになります。
売却代金を相続人同士で分ける予定であったとしても、不動産そのものを誰が取得するのかという点については、あらかじめ整理しておく必要があります。

 

相続登記は義務化されている

2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されています。
相続によって不動産を取得した場合には、原則として、相続によって不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
また、相続登記の義務化は、2024年4月1日より前に発生した相続についても対象となっています。
そのため、「いずれ売却するときに相続登記をすればよい」と考えて、そのまま長期間経過してしまう場合には注意が必要です。
売却の予定が具体的に決まっていない場合であっても、相続した不動産について登記名義を確認しておくことが重要です。

 

相続人申告登記をした場合は?

相続登記の義務化に伴い、「相続人申告登記」という制度も設けられています。
相続人申告登記は、相続登記の申請期限が近づいているものの、遺産分割協議がまとまっていない場合などに利用されることが考えられる制度です。
ただし、相続人申告登記は、不動産の所有権を誰が取得したのかを確定して登記するものではありません。
そのため、相続人申告登記を行っている場合でも、その不動産を売却する際には、原則として別途相続登記を行う必要があります。

 

売却を検討する段階で登記内容を確認しておく

相続した不動産を売却する場合には、不動産会社との売却手続だけでなく、相続人の確認、戸籍などの書類の収集、遺産分割協議、相続登記などが必要になることが考えられます。
特に、亡くなった方の名義のまま長期間経過している場合や、相続人が複数いる場合には、手続に必要な確認や書類の準備に時間を要することもあります。
買主が決まってから初めて相続登記について確認するのではなく、売却を検討する段階で、登記簿上の名義や相続関係について確認しておくとよいでしょう。
なお、必要となる手続や書類は、遺言書の有無、相続人の人数、遺産分割の内容などによって異なります。個別の状況に応じて、必要な手続を確認しながら進めることが大切です。

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