年金保険ってなに?①~年金制度編~
皆さんは「年金」という言葉を一度は耳にされたことはあるのではないでしょうか?
年金保険は簡単に言うと、次の3つに分類されます。
「障害で働けない人の生活費」(障害年金)
「家族を養っていた人が亡くなった場合の遺族の生活費」(遺族年金)
年をとったり、身体に障害を負ってしまったり、家族を養っていた人が亡くなってしまったら、安心して生活ができなくなってしまいますよね?
そんな不安な状況にできるだけならないように、20歳になった人、あるいは就職をした人は年金制度に加入する仕組みとなっています。
そんな年金ですが、「年金は将来もらえるんだろうか?」「未納者がたくさんいるって聞いたけど本当?」などの疑問があると思います。
年金制度については「払い損」とか「年金破綻」など誤解を生むようなニュースが多いのですが、将来的にもらえなくなるということはないでしょう。
ただ、貰える金額が減る、あるいは貰える年齢が引き上げられるということはあるかもしれません。
「未納者がたくさんいるらしい」という噂も耳に入ったりしますが、実際に未納している人は年金制度全体の2%ほどになっています。
そんなに多くはいませんので、噂を信じて「自分も未納しよう」などと思わないようにして下さいね。
◎年金制度の概要
理解しやすいように、できるだけ簡単に年金制度の概要を説明したいと思います。
ざっくり説明しますと、貰える年金は2段階になっています。
すべての国民は1段目の「国民年金」(基礎年金とも呼びます)がもらえ、サラリーマンや公務員は2段目の「厚生年金」が更にもらえます。
これらをわかりやすく説明するために、老後の生活費としての年金である老齢年金を例に話をしてみたいと思います。
老齢年金は、下記2種類に分けられ、原則として65歳からもらうことができます。
・老齢厚生年金(厚生年金の中の老齢年金)
そして、職業や立場によって、それらをもらえるかどうかが決まるのですが、その職業や立場については以下の3つに区分されています。
主に自営業者の方を指します。
サラリーマン経験が一切ない場合、65歳になった時には老齢基礎年金しか貰うことができません。
ただし、サラリーマンを経験し脱サラして自営業を始めた場合は、サラリーマンとして在籍していた時に納めていた厚生年金保険料に見合った老齢厚生年金をもらうこともできます。
②第2号被保険者
サラリーマンや公務員などを指します。
65歳になった時は老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類をもらうことができます。
③第3号被保険者
サラリーマン等の被扶養配偶者を指します。
「具体的にはどんな人?」って感じですが「サラリーマンの奥様で専業主婦の人」というのが一番イメージしやすいのかなと思います。
その奥様が一度もサラリーマン経験がない場合は、65歳になったときには老齢基礎年金だけをもらうことになります。
ちなみに、第3号被保険者は保険料を支払う必要がありません。
つまり、極端な話にはなりますが年金に加入した時からずっと3号被保険者だった場合、保険料を納めずして国民年金がもらえるということもあり得ます。
そうすると「なんで3号被保険者は保険料を払っていないのに年金がもらえるの?」という疑問が出てきます。
実はこの奥様がもらえる老齢基礎年金の保険料は、2号被保険者から集めた厚生年金保険料から賄われているからなんです。
専業主婦の奥様としてはとてもありがたい制度ですよね。
今回は年金制度の基本的な仕組みについて説明をしました。
私の両親を見ていて感じるのは、やはり年を取ると体力がなくなって、若い時のように活動することが難しくなるということです。
そうなると、働くことは難しくなりますので、年金で生活していくことになります。
ただ、年金額は生活をする上で十分な金額であるとは言えません。
そのため、老後資金を蓄えるような努力も若いうちから必要でしょう。
そして、健康に気を付けて生涯現役で働き続けることができれば、年金額に対してあれこれ悩むことも少なくなるのでしょう。
やはり老後はお金の面と健康の面で、できるだけ不安が少ない状態で過ごしたいものです。
記載内容は投稿日時点のものとなり、法改正等で内容に変更が生じる場合がございますので予めご了承ください。