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【IT・EC事業】紹介取次スキームにおける契約関係の整理とトラブル防止のための契約書整備

2026.03.18
業種 IT業(システム・ソフトウェア開発)・EC事業
企業規模 従業員10名以下
カテゴリ 契約書
担当弁護士 坂本 志乃
ご契約方法 フレックス顧問契約

ご相談時のご状況

ご相談いただいた会社では、物品の販売に関し、顧客を紹介する事業者との間で「紹介取次契約」を締結し、紹介手数料を支払うビジネススキームを検討されていました。
このスキームでは、販売元企業が顧客と直接売買契約を締結し、紹介取次者は顧客への説明や条件調整などの営業補助を行い、成約後に紹介手数料が支払われるという構造を想定していました。
もっとも、当初作成された契約書では、紹介取次者の立場や業務範囲、顧客との契約関係などについて整理が十分とはいえない部分があり、紹介取次者が売買契約の当事者と誤解されるおそれがある条文構成や、顧客とのトラブルが生じた場合の責任分担が明確でない部分が見受けられました。
また、紹介手数料の算定方法や割引販売時の取扱い、契約締結前に開始された取引への適用関係など、実務運用に影響する重要な点についても整理が必要な状況でした。
このような背景から、契約内容が実際の取引スキームに適合しているかを確認するとともに、将来の取引拡大にも対応できる契約書とするため、弁護士へのリーガルチェックのご依頼をいただきました。

解決・改善に向けた当事務所のアドバイス・対応

当事務所では、取引スキームを整理したうえで契約書全体を見直し、主に以下の3つの観点からアドバイスおよび修正対応を行いました。

①紹介取次者の立場と業務範囲の明確化

紹介取次者が売買契約の当事者とならないことを契約上明確にし、契約締結や代金受領などの行為を行う権限を持たないことを整理しました。これにより、紹介取次者が販売者として責任を負うと誤解されるリスクを防止しました。

②紹介手数料の算定方法と価格調整ルールの整理

紹介手数料は、顧客から販売元企業への入金が確認された場合に発生する仕組みとし、手数料率や算定方法を個別契約で明確に定めました。また、顧客に対して販売価格を割引した場合には、その割引率を手数料率から控除する形とすることで、実務上の価格調整と手数料計算の整合性を確保しました。

③顧客トラブルおよび契約適用範囲の整理

顧客との間でクレームや返金請求などのトラブルが発生した場合の報告義務や責任分担を整理するとともに、契約締結前から開始している取引についても一定の条件で契約を遡って適用できる条項を設け、取引関係全体を契約上整理しました。

適正な事業運営にあたってのポイント

紹介取次型のビジネスでは、契約当事者の役割や責任範囲が曖昧なまま取引が開始されるケースも少なくありません。しかし、契約内容が実際の取引スキームと一致していない場合、顧客トラブルや手数料に関する紛争が生じる可能性があります。
特に、紹介者が代理人や販売者と誤認される契約構造になっていないか、手数料の発生条件や算定方法が明確になっているか、顧客トラブル発生時の責任分担が整理されているかなどを事前に確認することが重要です。
契約書は単に形式を整えるだけではなく、実際の取引の流れや将来の事業展開を踏まえて作成することが重要です。当事務所では、契約書のリーガルチェックや作成はもちろん、取引スキームの整理や契約運用の設計まで含めたサポートを行っております。契約書に関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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