ご相談時の状況
ご相談の経緯
IT系の受託開発企業(従業員約120名)から、プロマーケット上場を見据えた準備についてご相談をいただきました。
事業は拡大基調にあり、上場によって信用力を高めたいという経営方針は明確でしたが、社内では「上場準備として何が足りていないのか」が整理できていない状態でした。
社内状況の課題感
管理部門は少人数体制で、日常業務を回すことが優先されており、上場準備に向けた整備が後回しになりがちでした。
規程や契約についても一定程度は整備されているものの、「この状態で上場準備として十分なのか」「どこまで手を入れる必要があるのか」について判断がつかず、準備が停滞していました。
当グループでのご提案・実行支援
スモールDDによる課題感の可視化
本件では、まずスモールDDを実施し、現状を客観的に整理するところから着手しました。
スモールDDの中で、株式・機関運営・ガバナンス・契約・労務・財務といった分野を横断的に確認したところ、社内で想定していた以上に「整理はされているが、上場審査の視点では説明が難しい」論点が複数あることが判明しました。
例えば、契約管理については、案件ごとに契約書式が異なり、例外的な条件が積み重なっている状況でした。
労務面では、勤怠管理や残業承認の運用が属人的になっており、規程との整合性が十分ではありませんでした。
内部統制・ガバナンスの分野でも、会議体や議事録は存在しているものの、運用ルールが曖昧で、説明可能性に不安が残る点が明らかになりました。
これらの課題をレポートとして整理したうえで、納品後のフィードバックを通じて、「どの課題を優先して是正すべきか」「是正にはどの程度の関与が必要か」をすり合わせました。
その結果、単なるアドバイスに留まらず、実行支援まで含めた伴走が必要であると判断し、上場支援コンサルティングへ移行しました。
上場支援コンサルティング
上場支援コンサルティングでは、定期的なMTGを実施し、MTG内でスモールDDにて洗い出しをした課題と対応策を整理しながら進行しました。
役割分担を明確にし、当事務所で実行可能な是正対応については、ドキュメント整備や運用設計といった作業部分も含めて対応しました。
結果と今後の動き
現在はJ-Adviserを紹介させていただき、正式な上場準備のスケジュールを組み立てて、準備に連動したコンサルティングを継続して実施しています。
J-Adviser/F-Adviserと連携しながら、上場に向けた最終工程を進めており、上場準備を一過性の対応で終わらせず、継続的な企業運営に活かしていくフェーズへ移行しつつあります。
上場直前に不確実性を減らし、次のステージへ安心して進める状態を整えられた点が、本事例の成果といえます。
