解決事例一覧

【不動産業】将来の事業展開を見据えた定款の作成についてアドバイスを行った事例

2025.09.11
業種 不動産業
企業規模 従業員10名以下
カテゴリ 法人設立
担当弁護士 久富 達也
ご契約方法 フレックス顧問契約

ご相談時のご状況

顧問契約をいただいているクライアント様より、既存の会社とは別に、新規事業の拠点として別の都道府県に会社を設立するにあたり、一般的なひな型を利用して定款を作成したが、不備がないか確認してほしいとのご相談を受けました。
会社設立時の定款は、会社の基本的なルールを定める極めて重要な書類であるため、ひな型をそのまま利用した場合に法的リスクが生じないかを懸念されていました。

解決・改善に向けた当事務所のアドバイス・対応

まず当事務所では、クライアント様(既存の会社)の現在の定款と事業内容を踏まえつつ、新たに設立する会社で行いたい事業についてヒアリングをしました。その上で、クライアント様が作成された定款について、以下の観点から精査を行いました。

  • 法定記載事項(商号・目的・本店所在地・設立に関する事項など)が漏れなく記載されているか
  • 既存法人の事業目的との整合性がとれているか
  • 今後の事業運営や許認可取得を見据えて、追加しておくべき事業目的があるか

 

調査の結果、法定記載事項に不備はありませんでしたが、既存法人の事業目的には記載されている事業内容の一部が抜けていました。そこで、将来の事業展開や許認可取得の可能性を考慮し、既存法人と事業目的を一致させることをアドバイスさせていただきました。

適正な事業運営にあたってのポイント

定款作成時には、以下の点が非常に重要です。

① 法定記載事項の網羅性

会社法上、必ず記載すべき事項を漏れなく盛り込む必要があります。

② 将来の事業展開を見据えた事業目的の設定

特に許認可が必要な事業を行う場合、定款の事業目的欄に具体的な記載がなければ許認可が下りない場合があります。設立時の定款の記載が不十分だと、後から株主総会決議により定款変更(事業目的の変更)を行った上、登記手続をしなければならず、コストや時間のロスにつながります。

③ 既存法人との整合性

グループとして複数法人を展開する場合、法人ごとに事業目的がバラバラでは一貫性を欠き、将来の事業運営に支障をきたす可能性があります。

 

このように、定款の内容は会社の将来に直結するため、会社設立の初期段階から弁護士によるリーガルチェックを受けておくことがリスク回避につながります。
そのような経営上のリスクをなくすためにも、新事業及び、新会社を設立する際は、事前に弁護士へ相談しておくことがポイントになります。

当事務所では、弁護士による定款作成・リーガルチェックはもちろん、登記手続きのサポートや許認可申請業務の支援といった一連の手続きを総合的にサポートしています。「会社設立をスムーズに進めたい」「事業目的の書き方に不安がある」といったことをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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