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面会交流を禁止・制限できるケース

面会交流は子供の健全な成長を目的として行われるものなので、面会交流が子供に悪影響を及ぼすと考えられる場合には、調停や審判で面会交流を禁止・制限できることがあります。

例えば、非監護親が子供を虐待していた場合には、面会交流を行うと非監護親が子供に再び虐待をしたり、子供の恐怖心が増大する可能性があるため、面会交流が禁止されることがあります。

なお、調停等で監護親がこの主張を行う際には、非監護親は虐待の事実やその程度を争うことが多いため、監護親は、診断書や写真、警察へ相談した記録等の証拠の提出を求められます。似たケースとして、非監護親が監護親にDVをしていたという場合もあります。しかし、子供に対して暴力が一切なければ、当該事実をもって直ちに面会交流が禁止・制限されるのではなく、第三者機関等を利用して面会交流が可能となることもあります。

実務上は、監護親が非監護親のことを嫌悪しているために子供との面会交流をさせたくないというケースが多く見られます。しかし、面会交流は子供の利益の観点から実施の当否を検討すべきですので、他に特段の事情がなければ、監護親の非監護親に対する拒絶のみを理由として面会交流が禁止されることはありません。

同様に、監護親が再婚し子供と再婚相手が養子縁組をした場合にも、新しい家庭を重視したい思いから面会交流をさせたくないという方も多いですが、非監護親と子供の面会交流の重要性は変わりません。したがって、この場合にも、当該理由のみで面会交流を制限することは難しいです。

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