暴力団排除の条項を導入する前に組幹部が開設した預金口座を銀行が解約できるとした最高裁の判断を受け,既存の口座解約を検討する金融機関が広がり始めた。 多くの金融機関は2010年,口座開設時の約款に暴排条項を導入。この後に開設された口座が組員のものと判明した場合は解約してきた。大手銀行は条項導入前に開設された口座も解約してきたが,中小金融機関は対応が割れていた。しかし昨年7月11日,同条項の導入前に開設された口座を銀行が解約できるかが争われた訴訟で,最高裁が「遡った口座解約は有効」と判断。暴力団幹部と争った大手銀行側が勝訴した。 警察庁によると,2016年に摘発されたマネーロンダリング事件のうち,組員や周辺者が関与したのは約2割に上る。組員名義の口座が使われるケースもあり,解約が進めば犯罪抑止の効果が期待できる。
これまで,遡った解約が法的に有効かどうか専門家の見解が異なり,裁判で争われるリスクがありました。法務部門の人員が少ない中小金融機関にとっては訴訟の負担が重いことなどが背景にあり,解約に踏み切ることは困難でしたが,最高裁の判断を受けて口座解約を進める動きが出てきています。
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