性犯罪を厳罰化する刑法改正案は6月8日,衆院本会議で全会一致で可決,参院に送付された。政府・与党は今国会での成立を目指している。 被害者の告訴がなくても起訴できるようにする。法定刑の下限も引き上げる。 改正案では被害者を女性に限っていた「強姦罪」を廃止し,男性も対象に含める「強制性交等罪」を新設する。性交類似行為も対象にする。 起訴のために被害者の告訴が必要な「親告罪」から「非親告罪」に改め,警察などが事件として扱う際の被害者の負担を減らす。 親などの「監護者」が支配的な立場に乗じて18歳未満の子供と性交するなどした場合,暴行や脅迫がなくても罰することができる「監護者わいせつ罪」や「監護者性交等罪」も新設する。 与野党は,施行から3年を目途に必要があれば性犯罪の実態に応じた措置を講じることを付則に盛り込むことで合意し,改正案を修正した。
これまでは,加害者が起訴されると,法廷で事件の内容が公になり,被害者が傷つくおそれがあるなどとして,「親告罪」となっていましたが,被害者や有識者などからは「告訴するかどうか判断を求められるのはかえって負担が大きく,泣き寝入りになるケースも多い」という声が上がっていました。 そして,「強姦罪」の被害者を女性に限ってきたこれまでの規定を改め,性による区別をなくすことも盛り込まれ,被害者のさまざまな声が反映された形となっています。
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