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元日産CEOカルロス・ゴーン逃亡事件の影響を受けた法改正②

2024.01.18

前回指摘したとおり、2023年(令和5年)5月17日、保釈等により釈放された被告人の公判廷への出頭確保に関する各制度、犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置の整備等を内容とした、刑事訴訟法等の一部を改正する法律が公布されました。
前回の記事はこちらから:元日産CEOカルロス・ゴーン逃亡事件の影響を受けた法改正①
今回は、2024年(令和6年)以降に施行になる分について、刑事実務上影響があるポイントを解説します。

4.2024年(令和6年)2月15日に施行

※この項の改正は、元日産CEOカルロス・ゴーン逃亡事件とは関係がないものです。
従前、犯罪被害者等は、被害者(参考人)なのに、個人特定事項(氏名、住所等)が被疑者(被告人)に知られた上、中でも氏名及び年齢等が裁判手続で公開されてしまい、その影響で、犯罪被害者等が、被疑者(被告人)から更なる被害を受けることになったり、インターネットでバッシングを受けたり、電話等で直接攻撃を受けたりしてしまう、という問題がありました。
そのため、これまでにも、刑事実務上、犯罪被害者等の個人特定事項を秘匿するための措置が講じられてきたところです。
しかし、犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿は不十分だと言われていました。
そこで、被疑者の逮捕から被告人の裁判に至るまでの各段階において、犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置を講じるための法改正が検討されていました。
そして、今般、元日産CEOカルロス・ゴーン逃亡事件をきっかけとした刑事訴訟法の改正に併せて、犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置のための改正法が成立しました。
※個人特定事項の秘匿措置が講じられる犯罪被害者等は、以下のとおりです。

①性犯罪事件(刑法上の性犯罪事件、児童福祉法上の性犯罪事件、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律上の性犯罪事件)の被害者
②①でなくとも、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者の個人特定事項が被疑者に知られることにより、㋐名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれがあると認められる事件、㋑身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認められる事件の被害者
③被害者以外で、②と同じおそれがあると認められる者
1️⃣逮捕段階における犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置

(刑事訴訟法201条の2新設)

① 検察官又は司法警察員は、次に掲げる者の個人特定事項(氏名及び住所その他の個人を特定させることとなる事項をいう。
以下同じ。)について、必要と認めるときは、第199条第2項本文の請求と同時に、裁判官に対し、被疑者に示すものとして、当該個人特定事項の記載がない逮捕状の抄本その他の逮捕状に代わるものの交付を請求することができる。
一 次に掲げる事件の被害者

イ 刑法第176条から第179条まで若しくは第181条の罪、同法第225条若しくは第226条の2第3項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。
以下このイにおいて同じ。)、同法第227条第1項(同法第225条又は第226条の2第3項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第3項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第241条第1項若しくは第3項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件
ロ 児童福祉法第60条第1項の罪若しくは同法第34条第1項第9号に係る同法第60条第2項の罪又は児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第4条から第8条までの罪に係る事件
ハ イ及びロに掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者の個人特定事項が被疑者に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる事件

⑴被害者等(被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
⑵⑴に掲げるもののほか、被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

二 前号に掲げる者のほか、個人特定事項が被疑者に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる者

イ その者の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
ロ イに掲げるもののほか、その者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

②裁判官は、前項の規定による請求を受けた場合において、第199条第2項の規定により逮捕状を発するときは、これと同時に、被疑者に示すものとして、当該請求に係る個人特定事項を明らかにしない方法により被疑事実の要旨を記載した逮捕状の抄本その他の逮捕状に代わるものを交付するものとする。
ただし、当該請求に係る者が前項第1号又は第2号に掲げる者に該当しないことが明らかなときは、この限りでない。
③前項の規定による逮捕状に代わるものの交付があったときは、前条第1項の規定にかかわらず、逮捕状により被疑者を逮捕するに当たり、当該逮捕状に代わるものを被疑者に示すことができる。
④第2項の規定による逮捕状に代わるものの交付があった場合において、当該逮捕状に代わるものを所持しないためこれを示すことができない場合であって、急速を要するときは、前条第1項の規定及び同条第2項において準用する第73条第3項の規定にかかわらず、被疑者に対し、逮捕状に記載された個人特定事項のうち当該逮捕状に代わるものに記載がないものを明らかにしない方法により被疑事実の要旨を告げるとともに、逮捕状が発せられている旨を告げて、逮捕状により被疑者を逮捕することができる。
ただし、当該逮捕状に代わるものは、できる限り速やかに示されなければならない。

※刑事訴訟法の原則としては、逮捕時に被疑者に示す逮捕状には、被疑事実(簡単に言えば、逮捕の対象となっている容疑のことです。)を載せることになっており、被疑事実には、被害者の氏名や年齢等を載せることが通常です。
しかし、この原則を貫いてしまうと、例えば犯人が被害者の氏名等を知らない類型の性犯罪事件等において、捜査機関が被疑者を逮捕する際、被疑者に逮捕状を示すことによって、わざわざ被害者の氏名や年齢等を知らしめてしまうことになります。
被害者は、被害時に学校の制服を着ている場合もありますし、制服を着ていなくとも、自宅付近や職場付近等で被害に遭う場合も多いので、その上に氏名等まで知られてしまえば、簡単に被害者の住所等が特定されてしまう、といった不都合が想定されます。
このため、今回の法改正によって、性犯罪事件等の被害者等を保護するため、犯罪被害者等の個人特定事項をマスキングした逮捕状の発付ができることになりました。
また、犯罪被害者等の個人特定事項をマスキングした逮捕状が発付された場合、通常の逮捕状と同様に、緊急執行が許されることになりました。

2⃣勾留請求段階における犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置

(刑事訴訟法207条の2新設)

①検察官は、第201条の2第1項第1号又は第2号に掲げる者の個人特定事項について、必要と認めるときは、前条第1項の勾留の請求と同時に、裁判官に対し、勾留を請求された被疑者に被疑事件を告げるに当たっては当該個人特定事項を明らかにしない方法によること及び被疑者に示すものとして当該個人特定事項の記載がない勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付することを請求することができる。
②裁判官は、前項の規定による請求を受けたときは、勾留を請求された被疑者に被疑事件を告げるに当たっては、当該請求に係る個人特定事項を明らかにしない方法によるとともに、前条第5項本文の規定により勾留状を発するときは、これと同時に、被疑者に示すものとして、当該個人特定事項を明らかにしない方法により被疑事実の要旨を記載した勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付するものとする。
ただし、当該請求に係る者が第201条の2第1項第1号又は第2号に掲げる者に該当しないことが明らかなときは、この限りでない。

※刑事訴訟法の原則としては、被疑者に示す勾留状には、逮捕状のときと同様に被疑事実を載せることになっており、被疑事実には、被害者の氏名や年齢等を載せることが通常です。
しかし、この原則を貫いてしまうと、逮捕状のときと同じ不都合が想定されます。
このため、今回の法改正によって、性犯罪事件等の被害者等を保護するため、犯罪被害者等の個人特定事項をマスキングした勾留状の発付ができることになりました。
また、裁判官による勾留質問は、犯罪被害者等の個人特定事項を明らかにしない方法で行うこととされました。
なお、この措置により「被疑者の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるとき」等については、被疑者又は弁護人の請求により、秘匿された犯罪被害者等の個人特定事項を通知する旨の裁判を求めることができるとされました(刑事訴訟法207条の3新設)。

3⃣起訴段階における犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置

(刑事訴訟法271条の2新設)

①検察官は、起訴状に記載された次に掲げる者の個人特定事項について、必要と認めるときは、裁判所に対し、前条第1項の規定による起訴状の謄本の送達により当該個人特定事項が被告人に知られないようにするための措置をとることを求めることができる。
一 次に掲げる事件の被害者

イ 刑法第176条から第179条まで若しくは第181条の罪、同法第225条若しくは第226条の2第3項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。
以下このイにおいて同じ。)、同法第227条第1項(同法第225条又は第226条の2第3項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第3項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第241条第1項若しくは第3項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件
ロ 児童福祉法第60条第1項の罪若しくは同法第34条第1項第9号に係る同法第60条第2項の罪又は児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第4条から第8条までの罪に係る事件
ハ イ及びロに掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者の個人特定事項が被告人に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる事件

⑴被害者等の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
⑵⑴に掲げるもののほか、被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

二 前号に掲げる者のほか、個人特定事項が被告人に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる者

イ その者の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
ロ イに掲げるもののほか、その者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

②前項の規定による求めは、公訴の提起において、裁判所に対し、起訴状とともに、被告人に送達するものとして、当該求めに係る個人特定事項の記載がない起訴状の抄本その他の起訴状の謄本に代わるもの(以下「起訴状抄本等」という。)を提出して行わなければならない。
③前項の場合には、起訴状抄本等については、その公訴事実を第256条第3項に規定する公訴事実とみなして、同項の規定を適用する。
この場合において、同項中「できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実」とあるのは、「罪となるべき事実」とする。
④裁判所は、第2項の規定による起訴状抄本等の提出があったときは、前条第1項の規定にかかわらず、遅滞なく起訴状抄本等を被告人に送達しなければならない。
この場合において、第255条及び前条第2項中「起訴状の謄本」とあるのは、「起訴状抄本等」とする。

(刑事訴訟法271条の3新設)
①検察官は、前条第2項の規定により起訴状抄本等を提出する場合において、被告人に弁護人があるときは、裁判所に対し、弁護人に送達するものとして、起訴状の謄本を提出しなければならない。
②裁判所は、前項の規定による起訴状の謄本の提出があったときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものを被告人に知らせてはならない旨の条件を付して起訴状の謄本を送達しなければならない。
③検察官は、第1項に規定する場合において、前項の規定による措置によっては、前条第1項第1号ハ⑴若しくは第2号イに規定する名誉若しくは社会生活の平穏が著しく害されること又は同項第1号ハ⑵若しくは第2号ロに規定する行為を防止できないおそれがあると認めるときは、裁判所に対し、起訴状の謄本に代えて弁護人に送達するものとして、起訴状抄本等を提出することができる。
④裁判所は、前項の規定による起訴状抄本等の提出があったときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状抄本等を送達しなければならない。

※刑事訴訟法の原則としては、起訴状には、公訴事実(簡単に言うと、被告人が行った犯罪事実として、検察官が主張しているもの)を明らかにすることになっており、公訴事実には、被害者の氏名や年齢等を載せることが通常です。
しかし、この原則を貫いてしまうと、逮捕状等のときと同じ不都合が想定されます。
このため、今回の法改正によって、性犯罪事件等の被害者等を保護するため、犯罪被害者等の個人特定事項をマスキングした起訴状を被告人に送達することができることになりました。
もっとも、その場合に、検察官は、原則として、弁護人用に、起訴状謄本(秘匿された犯罪被害者等の個人特定事項が載っているもの)を用意することとされました。
そして、裁判所は、弁護人に対し、秘匿された犯罪被害者等の個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付して、起訴状謄本を弁護人に送達することとされました。
なお、この措置により「被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるとき」等については、被疑者又は弁護人の請求により、秘匿された犯罪被害者等の個人特定事項を通知する旨の裁判を求めることができるとされました(刑事訴訟法271条の5新設)。

4⃣裁判段階における犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置

(刑事訴訟法271条の6新設)

①裁判所は、第271条の3第1項又は第271条の4第2項の規定による起訴状の謄本の提出があった事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないもの(前条第1項の決定により通知することとされたものを除く。
以下この条及び第271条の8第1項において同じ。)が第271条の2第1項第1号又は第2号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第40条第1項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するに当たり、これらに記載され又は記録されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。
ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
(②省略)
③裁判所は、第1項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第271条の2第1項第1号又は第2号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、弁護人から第46条の規定による請求があった場合であって、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人に裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を交付するに当たり、これらに記載されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。
ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
(④~⑥省略)

※刑事訴訟法の原則としては、弁護人が、検察官から証拠開示を受けて、複写を希望するとき、また、裁判所から裁判書や公判調書等の開示を受けて、複写を希望するとき、いずれも記載してある証拠、裁判書、公判調書等は全部謄写できて、被告人にもその内容を知らせることができるのが通常です。
しかし、この原則を貫いてしまうと、逮捕状等のときと同じ不都合が想定されます。
このため、今回の法改正によって、性犯罪事件等の被害者等を保護するため、弁護人が、証拠開示を受ける場合も、裁判書や公判調書等の開示を受ける場合も、犯罪被害者等の個人特定事項を被告人に知らせてはならない等の条件がつけられる場合があり得ることとされました。
また、場合によっては、弁護人にも犯罪被害者等の個人特定事項が開示されないことがあり得ることとされました。
また、証人の氏名及び住所の開示についても、同種の規定が設けられました(刑事訴訟法299条の4第2項、第4項、第5項、第7項、第9項、第10項新設)。
ただし、被告人又は弁護人の請求により、犯罪被害者等の個人特定事項の秘匿措置が取り消される手続も整備されました(刑事訴訟法299条の5第2項新設)。

5.公布から1年(2024年(令和6年)5月17日)以内に施行

○保釈等をされている被告人の監督者制度の創設

(刑事訴訟法98条の4新設)

①裁判所は、保釈を許し、又は勾留の執行停止をする場合において、必要と認めるときは、適当と認める者を、その同意を得て監督者として選任することができる。
②裁判所は、前項の同意を得るに当たっては、あらかじめ、監督者として選任する者に対し、次項及び第4項に規定する監督者の責務並びに第98条の8第2項、第98条の11及び第98条の18第3項の規定による監督保証金の没取の制度を理解させるために必要な事項を説明しなければならない。
③監督者は、被告人の逃亡を防止し、及び公判期日への出頭を確保するために必要な監督をするものとする。
④裁判所は、監督者に対し、次の各号に掲げる事項のいずれか又は全てを命ずるものとする。
一 被告人が召喚を受けたときその他この法律又は他の法律の規定により被告人が出頭しなければならないときは、その出頭すべき日時及び場所に、被告人と共に出頭すること。
二 被告人の住居、労働又は通学の状況、身分関係その他のその変更が被告人が逃亡すると疑うに足りる相当な理由の有無の判断に影響を及ぼす生活上又は身分上の事項として裁判所の定めるものについて、次に掲げるところに従って報告をすること。

イ 裁判所の指定する時期に、当該時期における当該事項について報告をすること。
ロ 当該事項に変更が生じたときは、速やかに、その変更の内容について報告をすること。

(刑事訴訟法98条の5新設)

①監督者を選任する場合には、監督保証金額を定めなければならない。
②監督保証金額は、監督者として選任する者の資産及び被告人との関係その他の事情を考慮して、前条第4項の規定により命ずる事項及び被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。

(刑事訴訟法98条の6新設)

①監督者を選任した場合には、保釈を許す決定は、第94条第1項の規定にかかわらず、保証金及び監督保証金の納付があった後でなければ、執行することができない。
②監督者を選任した場合には、第95条第1項前段の決定は、監督保証金の納付があった後でなければ、執行することができない。
③第94条第2項及び第3項の規定は、監督保証金の納付について準用する。
この場合において、同条第2項中「保釈請求者でない者」とあるのは「監督者でない者(被告人を除く。)」と、同条第3項中「被告人」とあるのは「被告人及び監督者」と読み替えるものとする。

(刑事訴訟法98条の7新設)

①裁判所は、監督者を選任した場合において、被告人の召喚がされたときその他この法律又は他の法律の規定により被告人が指定の日時及び場所に出頭しなければならないこととされたときは、速やかに、監督者に対し、その旨並びに当該日時及び場所を通知しなければならない。
②裁判所は、第98条の4第4項(第1号に係る部分に限る。)の規定による出頭があったときはその旨を、同項(第2号に係る部分に限る。)の規定による報告かがあったときはその旨及びその報告の内容を、同項(第1号に係る部分に限る。)の規定による出頭若しくは同項(第2号イに係る部分に限る。)の規定による報告がなかったとき又は同項(第2号ロに係る部分に限る。)の規定による報告がなかったときを知ったときはその旨及びその状況を、それぞれ速やかに検察官に通知しなければならない。

(刑事訴訟法98条の8新設)

①裁判所は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、監督者を解任することができる。
一 監督者が、正当な理由がなく、第98条の4第4項の規定による命令に違反したとき。
二 心身の故障その他の事由により、監督者が第98条の4第4項の規定により命ぜられた事項をすることができない状態になったとき。
三 監督者から解任の申出があったとき。
②前項(第1号に係る部分に限る。)の規定により監督者を解任する場合には、裁判所は、決定で、監督保証金の全部又は一部を没取することができる。

(刑事訴訟法98条の9新設)

①裁判所は、監督者を解任した場合又は監督者が死亡した場合には、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消さなければならない。
②裁判所は、前項に規定する場合において、相当と認めるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める措置をとることができる。
この場合においては、同項の規定は、適用しない。

一 被告人が保釈されている場合新たに適当と認める者を監督者として選任し、又は保証金額を増額すること。
二 被告人が勾留の執行停止をされている場合新たに適当と認める者を監督者として選任すること。

③裁判所は、前項前段の規定により監督者を選任する場合には、監督保証金を納付すべき期限を指定しなければならない。
④裁判所は、やむを得ない事由があると認めるときは、前項の期限を延長することができる。
⑤裁判所は、第3項の期限までに監督保証金の納付がなかったときは、監督者を解任しなければならない。
⑥裁判所は、第2項前段(第1号に係る部分に限る。次項において同じ。)の規定により監督者を選任する場合において、相当と認めるときは、保証金額を減額することができる。
⑦裁判所は、第2項前段の規定により保証金額を増額する場合には、増額分の保証金を納付すべき期限を指定しなければならない。
この場合においては、第4項の規定を準用する。
⑧第94条第2項及び第3項の規定は、前項に規定する場合における増額分の保証金の納付について準用する。
この場合において、同条第2項中「保釈請求者」とあるのは、「被告人」と読み替えるものとする。
⑨裁判所は、第7項の期限までに増額分の保証金の納付がなかったときは、決定で、保釈を取り消さなければならない。

(刑事訴訟法98条の10新設)

①被告人は、第98条の8第1項第2号に該当すること又は監督者が死亡したことを知ったときは、速やかに、その旨を裁判所に届け出なければならない。
②裁判所は、前項の規定による届出がなかったときは、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。
③前項の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取することができる。

(刑事訴訟法98条の11新設)

①監督者が選任されている場合において、第96条第1項(第1号、第2号及び第5号(第95条の4第2項の規定による出頭をしなかったことにより適用される場合に限る。)に係る部分に限る。)の規定により保釈又は勾留の執行停止を取り消すときは、裁判所は、決定で、監督保証金の全部又は一部を没取することができる。

※刑事実務上、裁判所が、被告人に対し、保釈許可決定又は勾留執行停止決定を出す際には、被告人又は弁護人において、被告人の身元保証人を用意する慣行がありました。
しかし、身元保証人は、刑事訴訟法上の制度ではなかったため、カルロス・ゴーンを始めとして、保釈された被告人が逃亡する事案等が相次いだものの、身元保証人には何らのペナルティーもなく、問題とされていました。
今回の法改正によって、「監督者」という制度が創設され、監督者には、きちんと被告人を監督すること、監督保証金を納めて、定められた規定を守らなかったときには監督保証金が没取されることなどが規定されました。
監督者の具体的な役割としては、被告人が出頭を求められたときには被告人と共に出頭すること、被告人の住居等の変更があったときに、裁判所に報告することなどが定められました。

6.公布から2年(2025年(令和7年)5月17日)以内に施行

1️⃣実刑判決を受けた者が出国をする際の裁判所の許可制度の創設

(刑事訴訟法342条の2新設)

拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者は、裁判所の許可を受けなければ本邦から出国してはならない。

(刑事訴訟法342条の3新設)

拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、前条の許可の請求をすることができる。

(刑事訴訟法342条の5新設)

①裁判所は、第342条の2の許可をする場合には、帰国等保証金額を定めなければならない。
ただし、保釈を許す決定を受けた被告人について、同条の許可をするときは、この限りでない。
②帰国等保証金額は、宣告された判決に係る刑名及び刑期、当該判決の宣告を受けた者の性格、生活の本拠及び資産、その者が外国人である場合にあってはその在留資格(入管法第2条の2第1項に規定する在留資格をいう。)の内容その他の事情を考慮して、その者が前条第1項の規定により指定される期間内に本邦に帰国し又は上陸することを保証するに足りる相当な金額でなければならない。
③裁判所は、第342条の2の許可をする場合には、その許可を受ける者の渡航先を制限し、その他相当と認める条件を付することができる。

(刑事訴訟法342条の6新設)

①第342条の2の許可は、帰国等保証金額が定められたときは、帰国等保証金額の納付があった時にその効力を生ずる。
②第94条第2項及び第3項の規定は、帰国等保証金額の納付について準用する。
この場合において、同条第2項中「保釈請求者」とあるのは「第342条の3の請求をした者」と、同条第3項中「被告人」とあるのは「拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者」と読み替えるものとする。

※これまで、実刑判決を受けた被告人について、出国を制限する規定はありませんでした。
今回の法改正によって、実刑判決を受けた被告人は、裁判所の許可がなければ出国できないとこととされました。
また、保釈許可決定がなされている被告人を除き、裁判所が出国許可決定をする際には、帰国等保証金額が定められることとされ、被告人は、この帰国等保証金額を納めなければ出国できないものとされました。

2⃣罰金の判決を受けた者への出国制限命令の創設

(刑事訴訟法345条の2新設)

①裁判所は、罰金の裁判(その刑の執行猶予の言渡しをしないものに限る。以下同じ。)の告知を受けた被告人について、当該裁判の確定後に罰金を完納することができないこととなるおそれがあると認めるときは、勾留状を発する場合を除き、検察官の請求により、又は職権で、決定で、裁判所の許可を受けなければ本邦から出国してはならないことを命ずるものとする。
②前項の被告人について、保釈を許し、又は勾留の執行停止をする場合において、罰金の裁判の確定後に罰金を完納することができないこととなるおそれがあると認めるときも、同項と同様とする。

(刑事訴訟法345条の3新設)

第342条の3から第342条の8までの規定は、前条の許可について準用する。(以下略)

※これまで、罰金刑の告知を受けた被告人について、出国を制限する規定はありませんでした。
今回の法改正によって、罰金刑の告知を受けた被告人について、確定後に罰金を完納できそうにない場合は、裁判所が、出国制限命令を出すことが可能とされました。
つまり、裁判所の許可がなければ出国できません。
また、保釈許可決定がなされている被告人を除き、裁判所が出国許可決定をする際には、帰国等保証金額が定められることとされ、被告人は、この帰国等保証金額を納めなければ出国できないものとされました。

7.公布から5年(2028年(令和10年)5月17日)以内に施行

1️⃣位置測定端末により保釈中の被告人の位置情報を取得する制度の創設

(刑事訴訟法98条の12新設)

①裁判所は、保釈を許す場合において、被告人が国外に逃亡することを防止するため、その位置及び当該位置に係る時刻を把握する必要があると認めるときは、被告人に対し、位置測定端末(人の身体に装着される電子計算機であって、人工衛星から発射される信号その他これを補完する信号(第3項第1号において「人工衛星信号等」という。)を用いて行う当該電子計算機の位置及び当該位置に係る時刻の測定(以下「位置測定」という。)に用いられるものをいう。
以下同じ。)をその身体に装着することを命ずることができる。
②裁判所は、前項の規定による命令(以下「位置測定端末装着命令」という。)をするときは、飛行場又は港湾施設の周辺の区域その他の位置測定端末装着命令を受けた者が本邦から出国する際に立ち入ることとなる区域であって、当該者が所在してはならない区域(以下「所在禁止区域」という。)を定めるものとする。
(③~⑤省略)

(刑事訴訟法98条の13新設)

①位置測定端末は、裁判所の指揮によって、裁判所書記官その他の裁判所の職員が位置測定端末装着命令を受けた者の身体に装着するものとする。
②位置測定端末装着命令がされたときは、保釈を許す決定は、前項の規定による位置測定端末の装着をした後でなければ、執行することができない。

(刑事訴訟法98条の14新設)

①位置測定端末装着命令を受けた者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

一 所在禁止区域に所在しないこと。
二 位置測定端末を自己の身体に装着し続けること
三 次に掲げる行為をしないこと

イ 自己の身体に装着された位置測定端末を損壊する行為
ロ 位置測定通信に障害を加える行為
ハ イ及びロに掲げるもののほか、位置測定端末による位置測定端末装着命令を受けた者の位置の把握に支障を生じさせるおそれがある行為として裁判所の規則で定めるもの

四 裁判所の定める方法により、位置測定端末の充電その他の位置測定端末の機能の維持に必要な管理をすること。

五 自己の身体に装着された位置測定端末において位置測定通信のうち裁判所の規則で定めるものが行われていないことを知ったときは、遅滞なく、裁判所に対し、当該位置測定端末の損壊又は機能の障害の有無及び程度、電池の残量、自己の現在地その他の位置測定通信の回復に必要な措置を講ずるため必要な事項として裁判所の規則で定めるものを報告すること。

②裁判所は、位置測定通信の回復その他の位置測定端末を用いて行う位置測定端末装着命令を受けた者の位置の把握に必要な措置を講ずるため必要があると認めるときは、当該者に対し、裁判所の指定する日時及び場所に出頭することを命ずることができる。

(刑事訴訟法98条の18新設)

①裁判所は、位置測定端末装着命令を受けた被告人が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈を取り消すことができる。

一 第98条の15第1項前段の規定による許可を受けないで、正当な理由がなく、所在禁止区域内に所在したとき。
二 第98条の15第6項の規定による許可を受けないで、正当な理由がなく、位置測定端末を自己の身体から取り外し、又は装着しなかったとき。
三 正当な理由がなく、第98条の14第1項第3号イからハまでのいずれかに掲げる行為をしたとき
四 正当な理由がなく、第98条の14第1項(第4号に係る部分に限る。)の規定による管理をしなかったとき。
五 正当な理由がなく第98条の14第1項(第5号に係る部分に限る。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
六 第98条の14第2項の日時及び場所を指定され、正当な理由がなく、当該日時及び場所に出頭しないとき。

②前項の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取することができる。
③監督者が選任されている場合において、第1項(第2号(位置測定端末を自己の身体に装着しないでいることができる期間の終期として指定された日時に、当該日時において位置測定端末を装着するために出頭すべき場所として指定された場所に出頭しなかったことにより適用される場合に限る。)及び第6号に係る部分に限る。)の規定により保釈を取り消すときは、裁判所は、決定で、監督保証金の全部又は一部を没取することができる。(刑事訴訟法98条の22新設)
端末位置情報の閲覧は、第98条の20第2項から第6項まで、前条第3項及び第4項並びに第489条の2の場合を除き、してはならない。

(刑事訴訟法98条の24新設)

①位置測定端末装着命令を受けた者が、次の各号のいずれかに該当するときは、1年以下の拘禁刑に処する。

一 第98条の15第1項前段の規定による許可を受けないで、正当な理由がなく、所在禁止区域内に所在したとき。
二 第98条の15第6項の規定による許可を受けないで、正当な理由がなく、位置測定端末を自己の身体から取り外し、又は装着しなかったとき。
三 正当な理由がなく、第98条の14第1項第3号イからハまでのいずれかに掲げる行為をしたとき。

②位置測定端末装着命令を受けた者が、次の各号のいずれかに該当するときは、6月以下の拘禁刑に処する。

一 正当な理由がなく第98条の14第1項(第5号に係る部分に限る。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
二 第98条の14第2項の日時及び場所を指定され、正当な理由がなく、当該日時及び場所に出頭しないとき。

※これまで、保釈された被告人について、その位置情報等を取得する手段は整備されていませんでした。
今回の法改正によって、裁判所は、保釈許可決定を出す際に、被告人が国外に逃亡することを防止するため、位置測定端末(いわゆるGPS送信機)を、身体に装着することを命ずることができるものとされました。
この命令を位置測定端末装着命令といいます。
そして、裁判所は、位置測定端末装着命令を出すときには、被告人が出国するとすれば立ち入ることとなる飛行場や港湾施設等の区域について、被告人が所在してはならない区域を定めることとされました。
その区域を所在禁止区域といいます。
そして、位置測定端末装着命令を受けた被告人が、正当な理由がなく、所在禁止区域内に所在したとき、位置測定端末を自己の身体から取り外し、又は装着しなかったとき、位置測定端末を損壊するなどの禁止行為をしたとき、位置測定端末の管理をしなかったとき、要報告事項について報告をしなかったとき又は虚偽の報告をしたとき、出頭を指定された日時及び場所に出頭しないときは、保釈を取り消され、保釈保証金の全部又は一部を没取されることとされました。
さらに、監督者の監督保証金の全部又は一部を没取されることもあり得ることとされました。
なお、位置測定端末の位置情報については、裁判所であっても、常時閲覧は許されておらず、位置測定端末が身体から外れたこと、位置測定端末が所在禁止区域内に所在することなど、あらかじめ規定された事由が検知されたときに限り、閲覧することとされています。
最後に、位置測定端末装着命令を受けた被告人が、正当な理由がなく、所在禁止区域内に所在したとき、位置測定端末を自己の身体から取り外し、又は装着しなかったとき、位置測定端末を損壊するなどの禁止行為をしたとき、要報告事項について報告をしなかったとき又は虚偽の報告をしたとき、出頭を指定された日時及び場所に出頭しないときについて、罰則も設けられました。

2⃣裁判の執行に関する調査手法の充実化等

(刑事訴訟法509条新設)

①検察官は、裁判の執行に関して必要があると認めるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。
この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。(②省略)
③第1項の令状は、検察官の請求により、これを発する。(④、⑤省略)

(刑事訴訟法511条新設)

①裁判所又は裁判官は、裁判の執行に関して必要があると認めるときは、令状を発して、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。
この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。(②、③省略)

(刑事訴訟法514条新設)

検察官又は裁判所若しくは裁判官は、裁判の執行に関して必要があると認めるときは、裁判の執行を受ける者その他の者の出頭を求め、質問をし、又は裁判の執行を受ける者以外の者に鑑定、通訳若しくは翻訳を嘱託することができる。

※これまで、裁判の執行に関する調査手法は限られていました。
今回の法改正によって、(実刑収容等の)裁判の執行に関して必要があると認められるときは、裁判官の発付する令状により、差押え、捜索、検証等ができることとされたほか、裁判の執行を受ける者等の出頭を求めて、質問をし、必要に応じて第三者に鑑定、通訳又は翻訳を嘱託することができることとされました。

8.雑感

川本弁護士今回の法改正は、被告人カルロス・ゴーン氏が第1審公判手続中に海外に逃亡した事件をきっかけとしたものでした。
詳細はお伝えできませんが、被告人カルロス・ゴーン氏の弁護人は、保釈された場合に被告人はこういうことはしません、裁判所には定期的にこういう報告をします、弁護人も監督します等と、保釈のための条件を様々考え出して、それらを全て守るので、保釈許可決定を出してほしい、と裁判所に働きかけました。
そして、裁判所は、それらの条件が全て守られると信じて、被告人カルロス・ゴーン氏の保釈決定を出しました。
その結果、被告人カルロス・ゴーン氏が海外に逃亡してしまったことは、皆さんご存じのとおりです。
被告人カルロス・ゴーン氏が起訴されている事件は、被告人が逃走したまま日本に戻る見込みがないため、公判手続は中止されています。
今のところ被告人カルロス・ゴーン氏を強制的に日本に戻す手段はなく、公判手続が再開される見込みはない状況です。
被告人カルロス・ゴーン氏の公判手続の推移を見てきた者としては、今回の改正法がもっと早く成立していれば、と思わずにはいられません。

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