厚生労働省は,残業時間の削減を盛り込む労働基準法の指針(ガイドライン)で,休日労働の抑制を努力義務として明記する方針です。
上記指針には,強制力がある訳ではないですが,厚労省は指針に基づき,企業等に指導するとのことです。
現状の労働基準法では,労使協定により残業時間を事実上,青天井で延ばすことが可能となっています。政府が3月にまとめた働き方改革の実行計画では,労使協定を結んでも上回ることができない上限を年間720時間(月平均60時間)などと定めていました。
しかし,この年間上限には休日に働く分は含まれておらず,「制度の抜け穴になる」との批判もありました。このため,上記指針に「休日労働の抑制に努めなければならない」との文言を入れる方向です。政府は秋の臨時国会に働き方改革の関連法案を提出する方針で,関連法の施行に合わせて2019年度からの実現を目指しています。
このように,制度の抜け穴をカバーすることにより,残業時間の削減が行われることが大いに期待されるところであり,使用者側としても,上記指針を踏まえ,残業時間に関する制度設計を行う必要があるでしょう。
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