不特定多数に向けた広告が消費者契約法の規制する「勧誘行為」にあたる場合があるとした1月の最高裁判決が波紋を広げている。同法は虚偽の説明などをされて購入を決めた消費者は契約を取り消せると規定。企業は広告を理由に取り消しを求められる恐れが出てきた。ネットを含めて広告の内容などを精査する体制を整えることが必要だ。
この最高裁判決は,チラシ配布が「勧誘」に当たるかどうかが争われたものです。
従前,不特定多数の者に対するチラシ配布のような行為は「勧誘」にあたらないと考えられており,大阪高裁における二審でも同様の考えがとられていました。
これに対し,最高裁は,消費者の意思形成に不当な影響を与える行為を規制する法の趣旨に照らせば,「不特定多数の消費者に向けられた広告であっても,直ちに『勧誘』に当たらないということはできない」との判断を示しました。
しかし,最高裁は具体的にどのような場合が「勧誘」と言えるかについてメルクマールを示しておらず、現時点では具体的にどのような防御策をとればいいか明確な基準がございません。そのため,しばらくは個別の事例ごとに「勧誘」にあたるかを判断せざるを得ないことになりそうです。
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