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【多発中】若者もターゲットに!虚偽の投資話の詐欺

2022.12.06

法律に関するコラムをKOMODA LAW OFFICEの弁護士が執筆します

昨今、様々な詐欺事件が増えていますが、具体的にどのような詐欺があり、その対処法、そして実際に警察がどこまで対応してくれるのか等について、今回解説いたします。

1.現在、多発している詐欺

まず、現在多発している詐欺としては、以下の3つが代表的なものです。

①有名な振り込め詐欺
②直接自宅に銀行員を装ってやって来て、キャッシュカードが不正利用されていて使えなくなるので交換する必要がある等と言って、キャッシュカードを受領するとともに暗証番号を聞いてATMでお金を引き出す詐欺
③虚偽の投資話を行って元本保証で倍にして返す等といってお金を騙し取る詐欺

このうち、①②の詐欺は判断能力が低下した高齢者をメインターゲットとして行われます。
③の詐欺は若い人もターゲットとされるケースが最近増えてきています。
今回は、この③の詐欺に主眼を置いて解説します。

2.虚偽の投資話の詐欺

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元本保証で倍にして返す等の投資話でお金を騙し取る詐欺は、なかなか警察が動かないケースが多いです。
なぜなら、詐欺罪で立件するためには、お金を受領した時点で返す意思がないことを立証をしなければなりません。
そのために、まずは投資内容が虚偽であることを立証する必要があります。

その上、「受領したお金をすぐに他の借入に返済する」等、明らかに返す意思がある、矛盾する言動がない本人の弁解がある場合、その弁解次第では詐欺罪での立証がかなり難しくなります。
そうすると警察もなかなか動いてくれないのが実情です。
実際に、詐欺罪ではなく出資法違反での逮捕・起訴となるケースが多いです。

そのため、決定的な証拠がない限り、弁護士なしでは警察が動くことは殆どありません。
また、弁護士に依頼したとしても、弁護士の指示のもとある程度の証拠収集を自分達で行わなければなりません。
弁護士からは、警察に対して事件化して捜査を進めるように強く求めるとともに、弁護士と警察が連携して不足証拠を収集していき、逮捕・起訴まで持って行く必要があります。

なお、刑事事件化する過程で詐欺者から示談を持ち掛けられ、お金の返還を受けられるケースもあります。
警察に相談する際に、詐欺者本人を処罰して欲しいという思いよりもお金を返還して欲しいという思いが強いと、警察よりまずは民事事件で進めるように強く促されるケースが多くありますので、その点はご留意いただければと思います。

弁護士としてご相談を受ける際、A『投資したけども騙された』という上記のような詐欺のケース、B『お金を貸したけども帰ってこないので詐欺で訴えたい』というケースが多いです。
Aでも立証が難しい状況ですので、Bであればなおさら詐欺で訴えることは極めて難しいということになります。

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少しでも返済がされていた場合は、返済する意思がなかったという立証に重大な支障をきたすため、Bは詐欺での立件はほぼ不可能です。Aの場合でも立件は、かなり難しい状況となります。

そのため、出資をする際の防衛策としては、以下のことが重要となります。

・出資契約書等を締結する場合にどのような内容の投資なのか明確に記載する
・返済口座を敢えて契約書に記載せずに、出資者の指定する口座に支払うという内容に留めておく
・先方とのやりとりをLINE等で残すか口頭でも録音しておく

もう既に出資してしまっている場合は、証拠がすべてですので、以下のような対策が必要となります。

・具体的な投資内容のやりとりを出来る限りLINE等の文字として残す
・事後的でも未だ騙されている振りをして、電話を掛けてその会話内容を録音して証拠化する

3.まとめ

以上のとおり、昨今様々な詐欺事件が多発している中、特に投資詐欺の場合の対処法等について解説させていただきました。
投資詐欺を立件化するためにはかなりハードルが高く、弁護士と警察が連携して立件のために動く必要性が高いケースが多いため、投資詐欺に詳しい弁護士等の専門家に相談されることをお勧めします。
投資詐欺等でお困りの方は、弁護士法人Nexill&Partnersまでご相談ください。

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記載内容は投稿日時点のものとなり、法改正等で内容に変更が生じる場合がございますので予めご了承ください。

 

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