使用者が労働契約上の付随義務として負う職場環境配慮義務に違反する場合には、債務不履行責任(民法415 条)もしくは、不法行為責任(民法709 条)を問うことになります。
そしてその具体的な安全配慮義務は、労働者の職種、労務内容、労働提供場所等の事情を個別的に検討し、総合考慮して決されます。
職場環境義務・安全配慮義務違反が認められた例としては、①上司や同僚がいじめ・嫌がらせにあたる行動を繰り返す、②許容範囲を超える執拗な退職勧奨や嫌がらせにあたる言動を繰り返した、③上司や同僚による執拗・悪質ないじめ・いやがらせにより被害者が自殺するに至った、④上司が部下に過剰なノルマ達成を許容し、部下がうつ病に罹患・自殺に至った等です。
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