特定遺贈の受遺者は、いつでも、遺贈を放棄することができます(986条1項)。受遺者が遺贈義務者に対して承認の意思表示をすると、遺贈の効力は確定します。また、受遺者が遺贈義務者に対して放棄の意思表示をすると、遺言者の死亡時に遡って遺贈の効力は消滅します(986条2項)。一度した承認・放棄は撤回することができません(989条1項)。しかし、能力の制限や詐欺・強迫を理由に取り消すことはできます(989条2項、919条2項・3項)。
遺贈義務者やその他利害関係人は、受遺者に対して、相当の期間を定めて、遺贈を承認・または放棄するよう催告することができます。受遺者がこの期間内に承認または放棄の意思表示をしなかったときは、遺贈を承認したものとみなされます(987条)。
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