売主が宅地建物取引業者の場合は、宅地建物取引業法により売主である宅地建物取引業者に説明義務が課されています。他方で、売主が宅地建物取引業者でない場合であっても、売主が事業者であり、かつ買主が消費者である場合には、当該契約は消費者契約として消費者契約法が適用され、売主に情報提供努力義務が課されます。
具体的には、消費者契約法3条1項は、
事業者は、次に掲げる措置を講ずるよう努めなければならない。
一 消費者契約の条項を定めるに当たっては、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容が、その解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ、消費者にとって平易なものになるよう配慮すること。
一 消費者契約の条項を定めるに当たっては、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容が、その解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ、消費者にとって平易なものになるよう配慮すること。
と定めています。
言い換えると、消費者契約の締結について勧誘する際には、消費者の理解を深めるために、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容についての必要な情報を提供するよう努力するように、ということとなります。
これにより、売買契約が消費者契約に該当する場合は、そうでない場合に比べて、売主の説明義務がより重いものになっているものと考えられます。